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宇多田ヒカルのうた -13組の音楽家による13の解釈について-/VARIOUS ARTISTS 2015・日
一言で言うと、宇多田ヒカルの楽曲をいろんなミュージシャンとシンガーがカバーしている。ここで、ミュージシャンとシンガーをあえて分けたのは、"宇多田ヒカルの楽曲を自身なりの解釈と敬意を持って、咀嚼している人達"と"(上手い下手に関わらず)ただ歌っている人達"の二つに分かれていると考えたからだ。

まず前者に属する人は選ぶ曲がいい。自分の個性にも合い、自分達なりの表現の肉付けを通じて楽曲の世界を広げることに成功している。岡村靖幸、椎名林檎他である。後者に属する人はただ、歌ってるだけである。どんなに優れたシンガーであっても、原曲そのままに歌われたら単なるカラオケにすぎない。そのシンガーのファンは別にして、別にカラオケに対価を払っているわけではない。

ちなみに意外に良かったのが、浜崎あゆみ。彼女そのものというよりも、プロデューサ陣のアレンジがいい。原曲の良さを活かしながら、浜崎あゆみの個性に合うようにアレンジしている。浜崎あゆみも落ち目だと散々言われているが、日本でああいう売れ方をした人(完全なシンガーソングライターでないが、楽曲作りに参加していること、外野のプロデュース陣の色が強そうでさほど強くもないこと、ファッション含めたアイコンとして時代を象徴する存在にもなったこと)は我が国ではあまりいないので、今となってはかなり貴重な存在だ。

何だか浜崎あゆみのレビューみたいになってしまったが、各"ミュージシャン"の解釈がなかなか味がある一作である。


推薦者:hammer
| hammer | ディスクレビュー-邦楽あ行 | 18:17 | comments(0) | - | - | - |
The Sound Of Your Voice/THE ALAN SMITHY BAND 2010・日
THE ALAN SMITHY BANDについては過去のカルチャアのライブレポを見てもらえればいい。たぶんかれこれ8年くらいファンだ。そんな彼らの新作。しかも初のフルアルバムである。赤松直樹氏のジャケットは相変わらずかわいい。

THE ALAN SMITHY BANDといえば、歌詞もサウンドもストレートなアメリカンロックというイメージが強かったが、歪んだコード(『Out Of Control』)や今までにないユルさ(『Looking At You』『It's Not So Bad』)をあわせもつ、バランスのよいアルバムに仕上がっている。もちろん『The Sound Of Your Voice』『甘い言葉』といったアランスミシー節は健在だ。『甘い言葉』や『蛍』(前作『Grayout』収録)のような曲は、かっしーさんが父親になってからこそ歌える曲である気がする。OHIO101の鈴木さんとのユニットのために書いたが、なかなか実現しない『Going Up to Ohio』はまるでアンコールのような位置づけで入っていて、アルバム全体がライブのような構成になっている。

精神的に辛いとき、THE ALAN SMITHY BANDを聴くといいと気づいた。落ち込ませるわけではなく、励まされるわけではなく地に足がついてかえって優しい。10周年本当におめでとう。


推薦者:hammer
| hammer | ディスクレビュー-邦楽あ行 | 21:40 | comments(0) | - | - | - |
アキラメタノハ/OHIO101 2005・日
OHIO101もTHE ALAN SMITHY BANDつながりのバンドだ。数年前に対バンしていてその存在を知った。その翌年だか翌々年だか、フジロックのRookie A Go Goに出ていた。そして、THE ALAN SMITHY BANDのEchoes of 10 Yearsで再度お目にかかった。スリーピースバンドである。

Vo.の鈴木さんのお兄さんはフラワーカンパニーズの鈴木圭介だという。高校時代よく聴いていたので親近感を持った。サウンド自体は確かにフラカンにも通じるものはあるが、どちらかというとThee Michelle Gun Elephantのガーレジ色や初期のくるり、ナンバーガールの疾走感を持ったバンドだ。わたしがかつて好きだったバンドのにおいがする。彼らはそれぞれソロ活動やいろいろなプロジェクトに参加しているらしい。そういういい刺激を受けて、彼らの音ができあがっているのだろう。

ライブではあふれる疾走感が、CDでは伝わりづらいのが残念。あとは彼らの持つ自分たちの楽曲への愛情も。これは単にミキシングの問題かもしれないが、そうではなく彼らはCDに収まるバンドではないのだろう。


推薦者:hammer
| hammer | ディスクレビュー-邦楽あ行 | 21:28 | comments(0) | - | - | - |
HEART STATION/宇多田ヒカル 2008・日
最近宇多田ヒカルがすごいと我が家(といっても夫と二人で)マイブームだ。ドラマ『ラストフレンズ』の主題歌である#9『Prisoner Of Love』がドラマにマッチしていて、とても耳に残る。それを除いたとしてもどれもシングルやタイアップ曲が目白押しでずいぶん豪華なアルバムである。そういった豪華さを除いても彼女の才能の奥深さを感じさせる。これを機に彼女の過去のアルバムをほとんど買い集めてしまった。

もちろんサウンドもそうだが、このアルバムだけではなく歌詞が異常に耳に残る。彼女は音楽家であると同時に言葉を操る魔術師だ。歌詞カードを見てみたが、言葉の「韻」の数が半端ではない。
『We Fight the Blues
 調子の悪いときは深呼吸
 こらえた涙は僕の一部 
 I hate to lose
 鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス
 今宵もファイトのコングが鳴る』(#1)

 『鼓膜にあたるバスドラと 
  心地よく突くハイハット 
  とろけるようなBセッション 
  あなたの笑顔が僕の心にクリティカルヒット 
  いつの間にやらハイテンション』(#6)

 また、「僕」「私」「君」「あなた」をその場に応じて使い分ける。英語にすれば単なる「I」「You」なのだがその微妙なニュアンスの違いは日本語を理解するものにしかわからない。アーティストによって常体、敬体の割合が異様に偏っていたりするが、彼女は1曲1曲の中で自由自在に飛び回っている。歌詞にどれだけのエネルギーや労力をかけているのだろうか。もしかしたら適当に思いついた言葉をぽんぽん並べているのかもしれないが、単に意味もない言葉の羅列であっても、彼女の音楽の魔法でそれが一つの世界となる。


推薦者:hammer
| hammer | ディスクレビュー-邦楽あ行 | 20:57 | comments(0) | - | - | - |
snow man/THE ALAN SMITHY BAND 2006・日
前作のテーマが赤に対して今度は白。前作はどちらかというと「サウンド」重視かなと感じたが、今回は「ことば」重視だ。表題曲の『スノーマン』は時間に追われ、懸案を常に抱えそれに振り回されている現代人を皮肉っているし、『経理マンとギター』は経理の男の曲だし、『No more Fat Campaign』は心地よいメロディに乗せて主人公がダイエットにいそしんでいる。
 THE ALAN SMITHY BANDの支持層は20代後半からそれ以上の人に多いと聞いたことがある。今回のアルバムのような、わたしを含めた若手社会人年齢層が抱える心情を歌ったものを聴くと「確かに」と納得してしまう。樫本英之氏のテーマへの着眼点はもちろん、一つ一つのことばえらびもうまい。
 それにしても前作のようなライブ受けするノリノリな曲ぞろいのアルバムといい、今回のような曲以上に詞が耳に残るアルバムといい、前作のレビューでも書いたが本当に幅が広いバンドだ。赤・白と来たが、次回作は何色になるのだろう。


推薦者:hammer
| hammer | ディスクレビュー-邦楽あ行 | 00:55 | comments(0) | - | - | - |
Red Synapse/THE ALAN SMITHY BAND 2005・日
やられました、アランスミシーのサウンドに。ライブで何度もお目にかかっているから、その実力は知っていたものの、脳内のアドレナリンは見事に放出された。あまりこういう言い方は好きではないが、洋楽でもなく邦楽でもなく自分たちが聴いてきた音楽をベースに自分たちの「個性」で味付けをした絶妙なバランスがいい。誰の真似でもなく、誰にでも受け入れられるロックサウンドに仕上がっている。

特に1曲目の『Lounge406』〜『海馬で会おう』の流れは最高。上記の2曲だけではなく『Just for the sake of it』のようなしっとりとしたバラードでも樫本英之氏の持つ歌声はのびやかに響く。メンバー一人ひとりの力量もあり、実力派バンドという名前にふさわしいバンドだと思う。

通勤電車の中で今から始まる戦いに向けた、武装用の曲としてぴったりだ。勝負服はもちろん赤で。


推薦者:hammer
| hammer | ディスクレビュー-邦楽あ行 | 00:36 | comments(0) | - | - | - |
Illuminate 〜the very best songs〜/UA 2003・日
以前コラムでも書いたが、わたしはベストアルバムが嫌いだ。しかし、なぜか手にとって買ってしまうという悪い習慣がある。今回はUAが出るということで、阪神優勝フィーバーに乗って購入してしまった。

シングル中心A面ベスト、その他『アントニオの唄』などの代表曲を収録したB面と2枚組だが非常によく作られている。しかも『Horizon』『太陽を手に月は心の両手に』などA面はシンガーとしてのUAから、妊娠、結婚を経てミュージシャンとしてのUAも成長していく姿が感じられ、ベスト盤にしてはすごく彼女の歴史を感じられる作品になっている。また彼女が妊娠中にリリースされた『甘い運命』はPVの中の彼女の表情にしろ音にしろ、やさしさあふれるナンバーだ。たぶんわたしが中学生のときに発表された曲だが。

個人的にわたしは『悲しみジョニー』という歌がすごく好きだ。彼女が出産直後に作った世相を憂う歌だそうだ。当時からとても気に入っていたのだが、歌詞にしろメロディーにしろ今のわたしが聴くにはすごい痛すぎる。


推薦者:hammer
| hammer | ディスクレビュー-邦楽あ行 | 14:46 | comments(0) | - | - | - |