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Saturday Night Fever:The Original Movie Sound Track/VARIOUS ARTISTS 1977・米
映画において音楽は重要な要素の一つだ。ただ、音楽が主役になってしまい映画を食ってしまうと、それはそれで作品としては成功とはいえないかもしれない。私にとっては"Saturday Night Fever"がまさにそういう類の作品だ。音楽が良すぎる。

本作は言わずと知れた大ヒット映画のサントラである。世界で4,000万枚以上売れた。どの楽曲を取っても申し分ない。どの曲もフロアでかけることができる。聴いていると思わずステップを踏んでしまう。今世紀のディスコリバイバルがあったとはいえ、40年近く前に作られた作品とは思えない楽曲もある。

ただ、それが故が私は音楽が気になりすぎて映画に集中できなかった。ストーリー重視の映画ではないから脚本はさておき、トラヴォルタ以外の俳優がまったく思い出せない。映画と音楽のバランスを改めて考えさせられた作品だった。シーンと音楽は合っている。主人公の心情をよく表している。ただ、楽曲の素晴らしさが作品を作り上げると同時に作品を完全に食ってしまった。

私はサントラは今後も愛聴するだろうが、映画はもう観ないと思う。



推薦者:hammer
| hammer | ディスクレビュー-洋楽V | 18:24 | comments(0) | - | - | - |
The Great Gatsby: Deluxe Edition/VARIOUS ARTISTS 2013・米
日本では今年公開された、現代版The Great Gatsbyのサントラである。映画自体はの感想としては、きらびやかな衣装と豪華アーティストによる音楽競演と、作品全体に漂うGatsbyや彼に翻弄される周囲の人を嘲るような乾いた雰囲気とのギャップが印象的だった。

このサントラはあくまで外面に拘る登場人物を象徴するように、無駄に豪華である。サントラは全曲が映画の雰囲気そのものの嘲笑や悪意、同情、見下しというようなネガティブさを醸し出している。"A little party never killed nobody"のようなイケイケソングでさえ、Gatsbyをハイヒールで踏みつけるような容赦なさを醸し出している。

ただしこのようなアクの強いサントラにありがちな、曲の独立性は少なく、アルバム自体が一つのストーリーを紡いでおり、曲同士の個性が際立っていても浮いている曲が少ない。冒頭で述べたように映画としていろんな意味で薄っぺらいが、それをアルバム一枚で表現した本サントラは名作である。映画を観たことがない人でも、十分楽しめる作品。


推薦者:hammer
| hammer | ディスクレビュー-洋楽V | 22:00 | comments(0) | - | - | - |
Winning Days /THE VINES 2004・豪
デビュー・アルバム『ハイリー・イボァルボド』でバァインズは世界のロック中心に立った。一曲一分三十三秒という恐ろしく短い曲で世界のプレスとロック・キッズを虜にした。ビートルズ・プラス・ニルバァーナ、こう名付けられた彼らのサウンドはイギリスで爆発し、一瞬にしてアメリカに引火した。もちろん、日本でも彼らはプレスによって絶賛され、ついに世界で150万枚を売りきった。新人として破格のデビューを飾った彼ら。しかし、その現実は恐ろしく人気と半比例していた。イギリス、アメリカ・ツアーを繰り広げる間にバンド間のコミュケーションは最悪。ボーカルのクレイブはドラッグに溺れ、バンドメイトを殴り、ライブではギター、ドラムキットを破壊し・・・。ついにはクレイブの飛行機嫌いからジャパンツアーは取り消しに。完全に混乱したバンドは休暇をとり、平静を取り戻し、そしてこのセカンドを作り上げたのである。
 アルバム全体から見て、前作のようなキレる曲は減った。むしろバンド、クレイブの内面性を強調した作品になっている。前作風にアレンジされた「ライド」や「ファック・ザ・ワールド」も素晴らしいが、サイケデリックな曲がアルバムの中心だ。聞く人を優しく包み込む、そんな曲が増える一方、クレイブ自身の混沌とした内面を写した曲もある。
このアルバムの評価はプレスによって賛否両論だが、聞いた人が自分で決める。そんなアルバムとして受けとって良いと思うアルバムである。

推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽V | 10:59 | comments(0) | - | - | - |
The Runaway Found/THE VEILS 2004・英
二十年前、あるイギリスのバンドがデビューした。その時代、レゲエなどのエスニック・サウンドをロック・バンドが追いかける傾向があったのに対し、バンドは「白人しか出せない」サウンドを追求した。結果的にポップでストレンジなサウンドを奏でるバンドになっていった。XTCである。日本でも人気が出たバンドで私は中学時代にオレンジズ・アンド・レモンズを聞いて、ぶっ飛んだ記憶がある。一時、ラジオで渋谷陽一氏が「XTCなんか聞いてる奴が日本の音楽を駄目にしてる。」という爆弾発言をして音楽業界が揺れたが、私はそんなにXTCを嫌いならなくていいと思うし、渋谷氏の極端な解釈だと思った。 
さて、このバンド、ベイルズは元XTCのバリー・アンドリュースの息子に率いるバンドである。バーナード・バトラーにプロデュースされデビューしたが、ボーカル、フィンの鼻にかかる高音の歌声はしっとりとしてて、バンド自体のサウンドも久しぶりに出た正統派ブリティッシュ・ギター・バンドのようである。まだイギリスではNMEもそんなに注目していないが、今年、「来る」バンドであることは間違いない。ベスト・トラックは「ラビィニア」だろう。美しい歌声、ストリングスが最高だ。

推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽V | 23:13 | comments(0) | - | - | - |
Raw And Rare/THE VON BONDIES 2003・米
セカンド・アルバムが発売され、今のりにのってるバンドの一つ、ボン・ボンディーズ。このアルバムは昨年に発売された彼らのライブを収録したものだ。楽曲全てはBBCライブでのもので、ファースト・アルバムの作品を網羅したものになっている。
こうして、このバンドを聞いてみるとガレージ・ロックだけで彼らを解釈するのは無理なことに気づいてくる。デトロイト出身でたしかにMC5などに影響を受けていることも確かだろう。だけどそれ以上にブルーズに対する解釈が的確に行われているように思う。どこかしら、全盛期のクリームを思わせる即興性と爆発力。彼らが『クロス・ロード』を歌ってもなんら違和感ないんじゃないか。そんな感じがするのだ。とにかくこのライブ・アルバムは途中で編集の痕が気にならない人なら買いだ。ガレージより、昔のブルーズ・バンド、クリームとかブライント・フェイスとか、・・・フェイセズとか好きな人が聞くのも良いと思う。
しかし、サイドを固める女性二人。本物ですな。しっかり演奏できてるし、時にはボーカルも担当。文句なし。美人だし。ボン・ボンディーズ、キますよ。

推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽V | 15:24 | comments(0) | - | - | - |
Pawn Shoppe Heart/THE VON BONDIES 2004・米
いや〜あの「顔」は痛々しいかった。ボン・ボンディーズのボーカル、Jasonの「顔」である。デトロイトでホワイト・ストライプスのジャックと彼が口論の末、ジャックが彼をボコボコにした事件。結果、ジャックは逮捕され、釈放金を払いUKツアーへ。Jasonは普段の美少年の顔は消え、アザだらけで膨れ上がったあの「顔」になってしまったのである。事件は既に裁判に入りジャックは無罪を主張、百戦錬磨の弁護士を雇い・・・どーなるのか?この事件?でも「無罪だ!、彼が殴ってきたんだ」というジャック。でもジャックの顔には傷ひとつもない。さぁ、あとは運命のみが知るのみ。 
さて、このセカンド・アルバム、メジャー・デビュー・アルバムである。ファーストと比べても特に変わったスタイルではない。ただ若さが爆裂してたファーストと大人のガレージ・ロック!みたいな雰囲気が漂っている。スローリーな曲は実にしっくりくる。ただ爆裂した曲も半分くらいある。でも、このバンド、すっごい愛されてる。女の子(美少女とお姉さん)がサイドを固めてて、ボーカルが美少年(今ヤバいが)、魅力あるバンドなのだ。タレント性抜群。曲最高。パンク、ガレージ、ブルース好きな人は買い。

推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽V | 15:16 | comments(0) | - | - | - |
Be Not Nobody/VANESSA CARLTON 2002・米
傑作。「歌もの」としてのコンセプトを独特な雰囲気でアルバム全体から醸し出しているが、彼女の場合、「歌もの」と考えたとしても「ポップ・アルバム」としても一級品である。幼さが未だ漂うみずみずしいボーカルにのせて、「身近にあるもの」が歌われる。シンガーソングライターとしても申し分ない。
またローリング・ストーンズの「黒く塗れ!」カバーされているのは面白い。

推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽V | 16:52 | comments(1) | - | - | - |