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Joshua Tree/U2 1990・米
私は悩んだ時、落ち込んだ時、このアルバムを手にすることがある。ボノによって描かれたアメリカの不毛の地に育つ「ヨシュア・ツリー」、全曲を通して感じられる希望にたいする光。エッジのギターは切れに切れ、アルバムはそのエッジのギターから始まる「約束の地」だ(ニュース・ステーションのオープニング曲)。僕は逃げ出したい。だけど君と一緒なら愛を手にすることができる。ボノの詩のたいする才能はおそらくこの時期が最高だったのではないだろうか。「ボーイ」でデビューした頃の『青臭さ』、ニュー・ウェイブという新しいジャンルの発育段階であり、戸惑いに満ちた雰囲気が作品を包んでいた。そしてバンドとしてイギリスを初めて征した「闘」。母国アイルランドにおけるIRAのテロを批判した名曲「ブリディ・サンデー」によって始まる作品はエッジのギターの激しさにつきる。ストイックにタイトに作品はまとまっていた。そしてブライアン・イーノをプロデュースに迎えた今作。今までの作品の集大成ともU2の80年代の集大成ともいえる。全ての曲が美しい。「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」を越える名曲はそうそうないだろう。
この後、U2は「アクトン・ベイビー」のようなテクノ、オルタナティブへ接近していく90年代に入るが、80年代こそU2が最も光っていた期間ではないだろうか。

推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽U | 15:19 | comments(0) | - | - | - |
Underworld 1992-2002/UNDERWORLD 2003・英
アンダーワールドはブリティシュ・テクノの中においても、そのアート性において飛び抜けていると言って良い。「トマト」というアート集団における、いわば「音楽における表現者」がアンダーワールドであったからである。「ボーン・スリッピー」という初期の名曲から、ライブ・アルバム、そしてDVD・アルバムであった「エブリシング・エブリシング」を通り抜け、最近のVAIOのCMで使用された「トゥー・マンス・オフ」、多様性を感じる各楽曲は魅力十分である。彼らはまた、「バンド」という存在の中で現代社会の変化も体現してみせた。「ライブよりも家庭」というコンセプトはある意味、非常にモダンな彼らの姿を表している。
最高のトライアングルと言われた彼らも今や二人組になってしまったが、「最高のトゥー・ペア」であることは間違いない。このシングル集はそんな彼らの一面をかいま見るには最良のものだろう。ただ、やはりアンダーワールドのサウンドは「アルバム」一枚一枚にコンセプトを感じるので、やはりアルバムごとに聞くのが一番良いと思うのである。

推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽U | 16:33 | comments(0) | - | - | - |