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True/AVICII 2013・SWE
スウェーデン出身の弱冠24歳のDJの1stアルバムである。本国含めヨーロッパでは大ヒットを飛ばしているが、日本版のリリースはつい先日だったそうだ。意外。

ひとことで言うとよくできたポップ・ダンス系アルバムである。いわゆる”DJ”の曲っぽくなく、メロディがしっかりしていてわかりやすいポップさとその裏に隠れた時代へのアイロニーを兼ね備えている。好きな音楽のジャンルや年代、ティーンエイジャーから30代まで満遍なく支持を受けそうなアルバムである。構成としては特に4〜6の流れがすばらしい。DJというだけあって、リスナーの乗せ方をよくわかっている。ちょっと毛色が異なるシングル”Wake me up”を1曲目に持って来たのは正解。ただ、強いて言えば、最後の曲#10 Heart upon my sleeveはいらないかもしれない(わたしが買ったのは輸入版なので、日本版ではボーナストラックが入っている)。唐突にテンションが落ちるような、いきなり映画で"The End"という字幕が出るような感じだ。

彼はこれまで来日はないそうだ。"True Tour"に日本がクレジットされていなかったので当分来日はない模様。日程的にフェスでの来日もなさそう。あまりにもDJらしくないので、これがどのように調理されるのか見てみたいのではあるが、残念。


推薦者:hammer
 
| hammer | ディスクレビュー-洋楽A | 22:17 | comments(0) | - | - | - |
21/ADELE 2011・英
今旬の女性ミュージシャン2発目。この不況下に全世界で1200万枚もアルバムを売っちゃった人。

このアルバムは売れる「CD」(某日本人アイドルのような特典付きは除く)の法則を体現してくれている。
1.耳の肥えた大人でも聴ける。(子供ではなくお金を持ってCDを買うことに慣れている人が数字を押し上げている)
2.ジャンルをこえて人の懐に入る。(奇しくも今年夭折したAmy Winehouse同様)
3.暗い曲が多い。(本作品は元彼とのことを歌ったアルバムだそう。世の中でヒットするアルバムはたいてい暗い。)
4.メロディがわかりやすく、編成もシンプルな曲。(彼女のハスキーボイスとアコースティックが主体。)
5.個性的。(これがなくてはね。)

今喉の具合がよくなくて休業中だそうですが、はやくよくなりますように。


推薦者:hammer
| hammer | ディスクレビュー-洋楽A | 21:22 | comments(0) | - | - | - |
Under My Skin/AVRIL LAVIGNE 2004・加
良くできた作品だ。19歳の女の子が創り出した作品とは思えない。曲は一曲一曲練ってあるし、シングルになるだろう曲は切れのあるサビが印象的だ。ファーストがキッズのためのアルバムなら、こちらはロックを普通に聞く人用か。そんな風にも思うアルバムである。

ただ彼女はまだ19歳なんだ。だったらここまで固めて出す必要性があるのか?ギターを引いてんのか、引けてないのか、わかんない彼女に作曲を強いる必要があるのか。彼女は『歌姫』のままで良かったんじゃないか。そう思えてくる。例えば、ミッシェル・ブランチはインディーズから有名なシンガーソングライターだった。だからファーストが素晴らしくて、セカンドでも独自の感性を発揮して曲を書いていた。しかし、アブリルの場合は違うんじゃないか。彼女にはまだ『若さ』があっていいんじゃないか。アルバムを聞きながら、ファーストから明らかに歌声の違う彼女の歌を聞く。人はライブで喉が鍛えられたからだという、でも疲れいるようにも聞こえる歌声は時より掠れてるようにも聞こえる。17歳で世界の頂点に立った。僕らには絶対分からない境地だ。そんな彼女はこれからどうやって音楽を愛していくのか、凄く気になる。


推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽A | 11:06 | comments(0) | - | - | - |
Meltdown/ASH 2004・英
凄い!これはハード・ロックを通り越してメタルの域に達するサウンドだ。
前作「フリー・オール・エンジェルズ」で再びイギリス、ナンバーワンに輝いたアッシュ。そのベストを挟んでの最新作、「メルトダウン」とてもつもないハード・サウンド、煌めくギター・リフ、走りまくるベースとドラム。特にドラムが凄い。速い。しかし、今作はティムが希望していたように「よりハードに、より厚いサウンドに」が達成されている。フーファイターなどを手がけるプロデューサーを雇い、まさにフーファイターに負けてない。ぶ圧いサウンドに。しかし、聞く人はそんなに重く感じないだろう。それはティムの幼ささえ感じ、高音のボーカルによって清涼感さえ感じてしまうからである。しかも初回盤はライブ・アルバムもついてくる。これは買いです。

ちなみにリード・ギターを引いてるのはティム、シャーロット、どっちだと思います?これはティムなんです。そう考えると歌いながら、リードを引くティムの凄さがわかります。


推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽A | 11:01 | comments(0) | - | - | - |
High Land,Hard Rain/AZTEC CAMERA 1983・英
ネオアコという言葉は日本でしか通用しない。英語では『ネオアコ』というジャンル自体存在しないからだ。たいてい英語圏ではネオアコはギター・ロックと一緒のジャンルに収まっている。でも、最近素晴らしいアルバムを発表したディレイズもネオアコって言われてる。こう考えるとネオアコは繊細な日本人ならではのジャンルなのかもしれない。
さて、ネオアコの最高で、最初に登場したバンドがこのアズテック・カメラである。83年にロディ・フレイムという19歳の青年によって製作された名盤だ。ロディは目の前で起こっていた「パンクの興亡」、それに続くエレクトリック・ポップとメタル・ロックの進出に対して、このアルバムを作った。サイケデリックで彼の地元であるスコットランドの音楽を元に紡ぎ出された曲はまさにスコットランドの光景、アルバムのタイトルなのである。この後、80年代のイギリス・ロックはキュアー、エコバニ、ジザメリ、スミスによって構築されていったが、80年代最高のカリスマ・バンド、ラーズが奇しくもネオアコに、アズテック・カメラにインスパイアされたことは間違いないことだ。

そしてその影響はイギリスだけでない。日本のバンドたちも大きな影響を受けた。フリッパーズ・ギターからスピッツ、ミスチルもみんなネオアコという音楽性を持ち続けていた。アズテック・カメラはその出発点に存在するバンドなのである。


推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽A | 15:15 | comments(0) | - | - | - |
Talkie Walkie/AIR 2004・仏
高価で暖かいシルクに身を包まれているようだ。エールのサード・アルバム「トゥウキー・ウォウキー」は前作10〜ヘルスに比べるとオーガニックで人間くさい、親しみがもてるテクノ・サウンドによって作品が構成されている。
思えば前作はバッファロー・ドーターやベックといったゲストたちがいたからこそ形をなしていた作品だった。冷徹なほどにコンピューターの条理を語った前作はファースト「ムーン・サファリ」の雑食性は消え、完璧な機会の世界を描きすぎた。本人たちもいっているようにセカンドは「失敗」だったのである。そして、心機一転自らのスタジオを移し、制作された今作は自分たちがボーカルをとることによって(一部ゲスト)、エール二人の内なる世界を表しているのである。自らに語ることによって、甘い恋愛感情や理想的な女性像をこの作品の中で語っているのである。この作品を一言でいえば、感情をもった「KID A」だ。美しく、優しいサウンドに酔いしれて欲しい。


推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽A | 15:10 | comments(0) | - | - | - |
Draft 7.30/AUTECHRE 2003・英
前作「コンフィールド」から二年、オウテカは自らのアート性を今作によってさらに高めたようだ。ケミカル・ブラザーズ、アンダー・ワールド、オービタルなどブリティッシュ・テクノのライバルたちを尻目に、このアルバムにおけるアバンギャルドで、グロテスクとも言えるサウンドはポップ・カルチャーとは一線を分かつ、凄すぎることになっている。エイフェックス・ツインよりも「ポップ」から離れた場所から鳴らされるテクノ・サウンド、このアルバムの本質を何人が受け止めることができるだろうか。僕らはノイズの波に身を任せるしかないのか。そのアート性は、まさにポスト・テクノ・モダニムズである。意欲作。


推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽A | 16:47 | comments(0) | - | - | - |
Vehicles & Animals/ATHLETE 2003・英
ペイブメイトの解散以降、「ローファイ」というサウンドは、その前衛的な特殊に関わらず、「オルタナティブ」という大きな媒体に吸い込まれてしまった。以降、「ローファイ」の意味を正しく受け取り、表現するバンドは少なくなった。スペース、ベータ・バンド・・・前衛的であることは、聴者たちに対して、ある種、「聞くという義務」をかすものだ。オアシスやブラーを本を読みながら聞くのとは違うのである。
しかし、アスリートは新世代の「ローファイ」を担う者として、聴者に対して「義務」をかさない。むしろ、そのポップ性が聴者を包み込む。デビュー・シングルが全英40位に入るという新人としては破格のキャリアである。また、アスリートは「ローファイ」という性質とは別に、ロンドン出身という「ロンドン色」を持っている。ヘフナーが持つような「都会的」なサウンドである。全曲、ポップ、ローファイ、そしてロンドン・カラーに溢れる。良作。


推薦者:めぐめぐ氏
| hammer | ディスクレビュー-洋楽A | 16:27 | comments(0) | - | - | - |
Audioslave/AUDIOSLAVE 2002・米
ご存知のように、元レイジのザックや元サウンドガーデンのクリス・コーネルなど、豪華キャストを招いたバンドである。元レイジのトムがホームレス規制法に反対するデモを起こすなど、政治的な発言・行動も健在。
音はシングルにもなっている『Cochise』のような激しいギターリフのものから、終盤にかけての「暗すぎない」哀愁ソングまで、聴きごたえ満載。Nirvanaのベスト、zwan始動など90年代のグランジ世代が再び注目されてるなか、絶対に、聴き逃せない仕上がりになっている。

レッチリもそうだが、個人的に「暗すぎない」哀愁ソングがやれるロックミュージシャンは天才だと思う。しっとりとした哀愁歌をポップスターがやるとなんかうさんくさい。哀愁歌はやはりロックで。


推薦者:hammer
| hammer | ディスクレビュー-洋楽A | 22:45 | comments(0) | - | - | - |